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TFHD GROUP MAGAZINE

私たちのライフスタイル創造

2019.3.29

プロジェクト・ノート

「渋谷ソラスタ」篇

東京都渋谷区/2019年3月竣工

渋谷の丘の上に、多彩なワーカーが活躍する舞台をつくる

東急不動産 開発プロジェクトチーム

100年に一度といわれる大規模再開発が進行する渋谷。その西側に位置する道玄坂の丘の上に、2019年春、構想から14年の歳月を経て、地域の新たなランドマークが誕生しました。地権者や地元の方々の協力によって、4棟一体での建て替えが実現した大規模オフィスビル。その開発を担当したプロジェクトメンバーに話を聞きました。

インタビュー(写真は地権者や建設会社の方々とともに)
広瀬 拓哉:東急不動産株式会社 都市事業ユニット 渋谷プロジェクト推進本部(一番左)

構想から14年、権利者一人ひとりと向き合う。

2019年3月に竣工した「渋谷ソラスタ」は、渋谷駅周辺では貴重な大規模オフィスビルです。国道246号沿いのこの地には、以前4棟のビルが建っていました。2005年頃にプロジェクトが動き出したときには、老朽化が進んでいた「南平台東急ビル」のみを建替える計画でした。しかし、2011年の東日本大震災をきっかけに建替えが急務であるという認識が強まり、さらには敷地を有効活用して不動産価値を最大化する狙いも相まって、プロジェクトは東急不動産の本社だった「新南平台東急ビル」のほか、隣接する「渋谷TODビル」および「廣井ビル」を含む街区一体での共同建替え事業へと姿を変えました。

一方で、共同建替え事業を進めるには、権利者の方々から合意を取り付ける必要があります。権利者は4棟合わせて総勢50名にもおよび、法人もいれば個人もいる、そして地権者の背景や入居している建物への愛着はさまざまという状態で、交渉は非常に大変でした。歴代の担当者が粘り強く交渉を続けた結果、一人、また一人と合意に至り、2013年についに全地権者から合意を取り付けることができました。2015年1月には事業者となる法人「一般社団法人道玄坂121」が設立され、その後2015年に既存建物の解体工事が始まり、2016年に新築工事が着工しました。そしてこの春、待ちに待った竣工の日を迎えることができました。

緑の力とIoTを活かした、最先端のオフィスへ。

このオフィスビルの最大の特徴は、渋谷を一望できる高台、丘の上に位置している点です。その特徴を活かし、空に近い、自然光があふれるワークプレイスをつくりたいという思いを込めて「スカイサイドテラス」という開発コンセプトを策定しました。私たちは2017年に竣工した「日比谷パークフロント」から、「Green Work Style 日本の"はたらく"を緑でデザインする」という考え方を掲げ、緑の力をオフィスに取り入れています。「渋谷ソラスタ」では、すべてのフロアに緑を配したグリーンテラスを設置し、さらに屋上のスカイテラスでは季節ごとの日影まで考慮したレイアウト計画とするなど、きめ細やかな取り組みを行っています。なんといっても100メートルを超える超高層オフィスビルでありながら、自然に触れながらクリエイティブに働く環境をつくったことが、コンセプトをもっとも体現した部分といえるかもしれません。

緑の力だけではなく、最新のIoT技術も導入しています。テナント自身でIoTを導入する企業はありますが、オフィスビルの設備として提供しているケースはあまりなく、大手デベロッパーの中でも一歩進んだ取り組みではないかと思います。スマートフォンでトイレやラウンジの利用状況を確認できたり、空調の設定温度の変更や制御ができたりします。なかでも一番の取組みは、同僚の位置情報をリアルタイムで確認できる点ではないでしょうか。世の中で働き方改革が叫ばれ、より柔軟な働き方が求められる時代に、こうした機能が新たなワークスタイルの取組みをサポートとしていくと考えています。

渋谷の地で、新たな働き方に挑戦する。

ビル名称の「ソラスタ(SOLASTA)」は、SOLA(空)+SOLAR(太陽)+STAGE(ステージ)の造語で、晴れやかな空の下で多彩なワーカーが活躍する舞台(ワークプレイス)になって欲しいとの願いが込められています。「一般社団法人道玄坂121」の構成員であり、地元富士見町会長でもある大石氏からは、「『富士見町会といえばこれ』という建物がない。地域のランドマークとなるような建物があったら良いと昔から思っていた」と伺いました。その想いに応えるべく、エントランスホールから管理スペースに至るまで、色味や素材など細部まで徹底してこだわりました。足かけ14年にわたり、数多くの歴代担当者が携わってきたプロジェクトです。その全員が、自身の担当したプロジェクトとして誇りに感じていただける建物となっているか不安は正直ありますが、できることは最大限やりきったので後悔はありません。地域のシンボリックな存在として、地権者・地元の方々にも誇りを持ってもらえる建物になって欲しいです。

オフィスビルは単なるハコではありません。開発にあたっては、そこでどんな働き方を実現して欲しいのかを常に考えてきました。このオフィスで働くと自ずと生産性が上がり、自然とクリエイティブになれる。そんな働き方が実現されたらうれしいです。今年の夏には、東急不動産ホールディングスが一テナントとして入居予定です。社内では働き方改革を進めている最中ですが、私たち自身が、この場所で新しい働き方に挑戦していきたいですね。また、お祭りへの参加や清掃活動、落書き消しなど、さまざまな地域活動を地元の方々と行っています。私たちは4年ぶりに渋谷に帰ることになりますが、これまで以上に渋谷のまちに関わることで、渋谷の魅力向上、エリアの価値向上につなげていくことが、ひとつの使命なのではないかと思っています。

スペシャルムービー

Project Information

名称 渋谷ソラスタ
事業主体 一般社団法人道玄坂121(東急不動産および地権者で組成した事業会社)
PJM 東急不動産株式会社(PJM:プロジェクトマネージャー)
所在地 東京都渋谷区道玄坂一丁目21番1号
敷地面積 約4,128m2
延床⾯積 約46,954m2
建物規模 地上21階、地下1階
用途 事務所、集会場(インキュベーションオフィス等)、店舗、駐車場等
竣工 2019年3月
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(東急不動産 企業HP「未来への挑戦」からの転載)